採用

ブランディングの重要性 ~1年で応募数1万人超え、 76名を採用した採用戦略ノウハウ~

ブランディングの重要性

採用におけるブランディングの重要性をご存知ですか?
昨今、人材採用の競争が激化している中、自社がいかに魅力的な雇用主であることを示し、候補者にアピールするための戦略的な取り組みが不可欠になってきました。

この記事では、自社の魅力をどのように伝え、信頼を獲得し、優秀な人材を引き寄せるか、具体的な戦略や採用基準の設定や、評価制度の運用について紹介します。

ブランディングとは

採用における自社ブランディング(Employer Branding)は、企業が自身を雇用主としての魅力的なイメージを構築し、維持するプロセスを指します。
つまり、企業が人材を吸引し、採用するために、その組織の文化、働きやすさ、価値観、福利厚生などを積極的にプロモーションし、候補者にアピールするための戦略的な取り組みです。

ここで大切なのは自社がライバル他社との違い、No.1のポジションであることをどう相手に伝えるか?だと考えます。
自社商品をクライアントに買っていただくには、どこよりもNo.1である必要がありますよね。

同様に、優秀な人材に自社 に来てもらうには、No.1のポジションで募集をかける必要があります。
応募者に魅力を感じてもらうだけではなく、信頼を獲得するためにもブランディングは必要です。

まずは信頼性の部分で、「不信を招く要因を排除すること」「信頼を獲得すること」の2つに分けて考えましょう。

 

採用募集するときに注意するポイント3つ

①不信を招く要因を排除する

・会社名や商品名、代表者の名前などタレント名で検索しようとした際に、検索エンジンのサジェストに「詐欺」「怪しい」 「不評」といったワードが表示されないか?
・会社名や商品名、代表者の名前などタレント名で検索した際にネガティブレビューが載っているページが上位に上がってきていないか?

また、これは既に採用活動を一定期間継続している企業では、の話になりますが、

・転職サイトの口コミ欄にネガティブレビューばかり並んでいないか?

優秀な方は、応募する前にしっかり相手の企業のこと、売っているサービス・商品についてリサーチします。
そこで少しで も不信を感じる要素があれば、すぐに退いてしまいます。

オレコンの場合は、セミナー事業をしていること、常に募集をかけ続けていること、代表の顔つきが怪しいこと、などの理由でしょうか、「なんでずっと募集出し続けているの?怪しい」といった内容のブログ記事が社名を検索すると上 位に表示されたこともありました。

情報商材系のアフィリエイターが自身の案件に誘導するときの常套手段ですが、「オレ コンは詐欺?」といったキャッチーな記事が検索結果の上位に上がってきたこともあります。

オレコンでは、こういった不信要素の排除のために、

・削除要請や警告書の送付
・自社で該当キーワードを使った記事を作る逆SEO対策

を実施してきました。

②信頼を獲得する

次に、信頼を持ってもらうための積み上げ要素です。
オレコンの採用ページの一部をご紹介します。

画像
画像
画像

ご覧のように、外部の権威性を借りて、オレコンへの信頼性の積み上げをしています。
テレワーク先駆者などは難しいかもしれませんが、宣言やガイドラインの遵守などは比較的簡単(申請すればOK)です。

例)
・「テレワーク東京ルール」実践企業宣言
・SECURITY ACTION 普及賛同企業
・テレワーク・デイズ
・地方創生テレワーク推進運動 Action宣言

商工会議所など公益性の高い施設での登壇、書籍の出版、商品・サービスの受賞、著名な取引先、なども同様に使えますので、実績として積極的に掲載しましょう。

次に、ライバル他社と比べての差別化の部分です。

③応募者のニーズに沿った訴求をする

【完全フルリモート】

コロナ禍以前から、オレコンではフルリモートでチームを作ってきました。
リモートだと目が届かなくて不安、という経営者の声もよく聞きますが、出社しても同じようにサボれますし、監視しなければ働かないのであれば自走もしないし監視するだけコストが余計にかかって結果的に採算性が低い、と考えています。

移動やオフィスの維持費も余計なコストじゃないかと、その分他に投資したほうが効率が良いのではないでしょうか。
事業によっては、製造や流通など、リモートではどうしようもない職種もあるとは思いますが、オレコンでは幸いにほとん どがリモートワークで問題なく結果を出せました。

出社型ですと、オフィスのある地域だけ募集を出すことになり、限られたマーケットでしか採用マーケティングができませんが、フルリモートであれば世界中から応募を集めることができます。
当然、優秀な方と巡り合うスピードが格段に上がり ます。

【プライベート最優先】

プライベートが充実してこそ、他者の幸せを考えられるというもの。
子育て中の優秀な人材をサルベージするために、プラ イベートを最優先してもらうモットーを打ち出しています。

【東京都の最低時給スタート&毎月報酬アップ】

オレコンでは職種に関わらず時給制(業務委託の場合は、時間帯報酬と呼びます)です。
契約して最初は、東京都の最低時給からスタートしますが、評価項目をクリアすれば、毎月昇給します。

【好きな時間に働ける】
基本的に稼働時間は指定していません。
好きな時間に働いてもらいます。
顧客の行動に即応しない、業務のトリガーを自分 で判断できる基準にするだけで、多くの業種で実現可能だと考えています。

スターバックスやマクドナルド、東京ディズニーリゾートがこういうスタイルなんですよね。
だから辞めようと思っても気 持ちよく送り出してもらえるし、また戻ってこようと思える。優秀な人材も広く集めることができます。

【好きなやりたい仕事をやってもらえる】

契約後に面談をして、本人のやりたい仕事を担当してもらいます。
こちらの都合を押し付けても100%の結果は出せないでしょうし、改善もしないでしょう。

経営者や先輩スタッフの「仕事の売り込みスキル」がここで重要になってきます。
もちろん、毎週報告してもらい、結果が出ていなければ配置換えを行います。

【独立までできる】

オレコンでは、事業の立ち上げや独立まで支援しています。
入ってくるスタッフがみんな「独立したい!」というわけではない(というより少数派)のですが、自分で事業を持ってみたいという方には、独力でやるより早く、簡単に実現できる キャリアプランを用意しています。

【未経験大歓迎】
デザイナーとライターを除いて、基本的にはどの職種も「未経験歓迎」で募集しています。

会社によって取れるポジションはさまざまですので、普遍的に上記を満たす必要はないかと思いますが、応募者のニーズと自社の利益を最大限マッチングできれば、優秀な方との巡り合いが増えるかと思います。

採用基準の標準化と改善をする

採用判断については、その手助けをするツールとして、巷にたくさんの適性検査があります。
オレコンでは有名どころを一 通り検証しましたが、結論として「自社でテストを実施する」のが最も採算性が高いと考えました。

・優秀な人材と適性検査の結果が連動していなかったこと
・問題が起きた際に、再発しないように検査内容や基準を改善するというフローがない

というのが主な理由です。
オレコンでは、応募してきた方はまず全職種で共通のテストを受けていただき、クリアした方が面接に進んでその結果を元に採用判断することになっています。

採用プロセス『共通テスト』とは

共通テストは、

・自社で頻繁に発生する
・15分以内(長くても30分以内)で終わる
・普遍的に幅広い業種で発生する

という実際の業務をやってもらうのが一番です。

経歴や資格、デザイナーさんとかなら加えてポートフォリオでしょうか、 そういった過去の実績は一切、採用判断の材料にはしません。

序盤でも書きましたように、その実績は

・盛っている
・会社の看板のおかげでできた
・チームのおかげでできた

といった理由も考えられますので、自社で結果を出せるかどうかは別問題と捉えています。

オレコンでは、顧客対応のメール作成をやっていただいています。
どこを見るか?NGがいくつ以下で面接に進むのか?
全て基準が決まっていますので、最近では採点も自動化しています。

面接はZoomで行っていて全て録画しており、採用したスタッフに関しては一定期間は社内に記録として残しておきます。

採用後すぐに辞められてしまったら

もし、早期に(教育・採用コスト分のリターンを回収する前に)辞められた場合は、その記録を見直して、何を聞いておけば採用せずに済んだか?
どの回答内容を重視すれば採用せずに済んだか?を検証して採用基準のブラッシュアップを 行っています。

この「採用基準のアップデート」はとても重要で、面倒に感じられやすい部分なのですが、問題が起きるたびに実施したほうが結果、経営者にとってお得です。

なお、面接内容も判断基準まで標準化しているため、現在はオレコンに入って4ヶ月くらいの在宅ワーカーが面接から採用判断まで、担当しています。

作って終わりではない。人事評価制度の運用と改善

オレコンでは、正社員/パート/業務委託、どの契約形態かに関わらず同じ評価制度を運用しています。
ちらっと一部をお見せしましょう。

画像

特徴は

・1円刻みでアップ
・1項目でもクリアできれば、毎月でも昇給
・CEOステージまで用意しており、事業立ち上げなどもステップに入れ込んでいる
・1年に2回、改訂される
・引き継いで後輩に自分以上の結果を出させることを最大評価する
・部門の最適化を担当するディレクター以上には、営業利益を原資としてボーナスも支払う

という部分が挙げられると思います。

キャリアプランを用意してあげると、スタッフ側の安心もそうですが、経営者としても「独立されてノウハウなど全部教え 損になるのでは?」という恐怖が解消されます。
独立に際し、人材/コンサルティング/出資/顧客紹介/ライセンス等の支援で契約を結んだり、株の買取(M&A)をし てもらう等であれば、経営者の損にはならずむしろ投資効率を最大化するルートだと考えています。

そして毎月昇給も重要なポイントではないでしょうか。
年に1回しか昇給しない評価制度は、いくらモンスターを倒してもレベルアップは来年、というゲームと同じです。
クソゲーですよね。

それに対してオレコンの人事評価制度なら毎月確実に昇給ができます。

オレコンの人事評価制度については、こちらの記事でより詳しく紹介しています。↓

 

終わりに

駆け足になってしまいましたが、私たちが実践して結果が出た、採用マーケティングの過程を書いてみました。
「ちょっとそこ詳しく!」「自社のこういう状況だと、どう落とし込めば?」と疑問に思われるところもいっぱいあったと思います。

オレコンだけでなく、同じ方式をカスタムして実践している企業様の事例がたくさんありますので、聞いてみたい方は一度、お声がけください。

関連記事