マネジメント 人事評価

【解体新書】人事評価制度は本当に必要か?オレコンの人事評価制度を徹底解剖!

人事評価制度は本当に必要か?

弊社オレコンでは人事評価に力を入れているのですが、
今回の投稿では

なぜ、オレコンでは人事評価に力を入れているのか?
実際のオレコンの人事制度とはどのようなものなのか?

を、ぜひご紹介させていただければと思います。

人事評価制度の目的は?

なぜ、オレコンでは人事評価に力を入れているか。
それは以下のような悩みを持ちたくないからです。

♦売上が伸びない
♦経営以外の時間に追われる
♦辞めるスタッフが多い
♦スタッフが思うように動いてくれない

現に、2,374社(2024年現在)の企業と関わった中で誰もが悩んでいたと感じますし、
以下の結果からも人材育成が課題になっていることがわかります。

https://www.daido-life.co.jp/knowledge/survey/

実は設立当初、オレコンでも公平な評価が行われておらず、
弊社代表のヤマタクが自分の判断で社員の評価・報酬を決め、それを社員本人と相談してすり合わせるというスタイルをとっていました。
そのせいで、「なんであの人は私より働いていないのに報酬が高いの?」
「○○さんがこんなミスをしていた」などの不平不満の声や、足の引っ張り合いなどが増え、
結果的に採算性も悪くなり=時間がなくなる=売上が落ちるの悪循環が生まれたのです。

人事評価制度、導入後の変化

簡単にまとめただけでも、9個ありました。

♦誉め合いが日常に
♦業務のO(目的)G(ゴール)S(戦略)M(評価)が明確になる
♦ライバルを意識して改善行動を行う
♦ミスも隠さず報告&自ら改善
♦スタッフが効率化を行う
♦顧客のニーズをリサーチ
♦先輩スタッフにも指摘しやすくなる
♦後輩にも成果を出させる
♦会社の利益を考える

これを全てスタッフが自らやってくれるようになったのです。
評価項目数は現時点で198個あり、その個数分スタッフが自動で行動を起こす仕組みになっています。

売り上げと定着率の変化

導入前と導入後で売上は7倍、定着率は160%も改善されました。

オレコン式人事評価制度(オレコンWAY)ができた経緯

人材育成に成功していると言える、
Zappos・ミネルバ大学・ディズニー・リクルート、スターバックスなどから、実際に研修を受けたりすることでベースを作成し、
そこから社内で出た不平不満をもとに独自のアレンジを加え、
オレコン式人事評価制度が完成しました。

また、半期に一度、職位関係なく行われるオレコンWAY改善ミーティングで、それぞれのスタッフが抱えている不満を、
どういったカタチで評価基準に盛り込めばその不満が解消されるか?を話し合うため、劣化せず継続的にブラッシュアップできる仕組みになっています。

例えば、”1~10まで指示しないと動けないスタッフがいてフォローコストがかかる”といった
不満があったとしたら、以下の項目を追加します。

♦正解がわからない対応をする際に、自分が取れる行動の解決案を提示して自分がしたいことを提示した。
♦不明点を自分で調べて解決できた。解決した内容をほかの人が解決できるようにBacklogに保存した 。

また、この項目をクリアすると、問題のあった本人も時給が1円上がり、
困っていた先輩スタッフのフォロー時間も空き、
その空いた時間で利益率の高い仕事を行うことができるようになるので、
まさにWin-Winの構造が出来上がるのです。

オレコンWAY(オレコン式人事評価制度)とよくある評価制度の違いは?

実際に見てみましょう。

よくある評価シートとは違い、簡易なチェックリスト式かつ、
曖昧言葉がなく好みや気分での恣意的判断が起きない仕組みになっています。

運用方法も以下のように異なります。

では、違うことによってどんなメリットがあるのか?
主に以下の点で大きく差が出ると思っています。

総合人事・人材サービスを展開するアデコ株式会社の「人事評価制度」に関するアンケート調査を見ても、人事評価制度に不満を持つ人が6割で、
トップの理由は「評価基準が不明確」(62.8%)にあり、
いかにオープンでフェアかを重視する必要があることがわかります。

また、オレコンWayは、行動や成果の評価指標をベイビーステップに
分解することで、
“達成しやすい=行動しやすい&結果を出しやすい”に繋げ、
1~5円刻みで時給を上げています。

「1~5円刻みじゃやる気が出ないのでは?」と聞かれることもありますが、
上記の一般企業の引き上げ状況を見ても、時給にすると半年で29円弱しか上がっていないことがわかるため、
オレコンWayで月に1~5項目クリアした場合と同じ昇給額となります。

そうなると、小刻みだったとしても毎月即時に時給アップが反映されたほうが、スタッフのモチベーションUPにも繋がりますし、
「査定直前の時期だけ頑張ってあとは適当に過ごそう」というような、
労働者にとっては合理的ともいえる行動も防げるのです。

実際にある評価項目とクリアエビデンス例

こちらは、ライバルのTTP(徹底的にパクる Tettei-Tekini Pakuruの頭文字をとった社内用語)を行い10%改善という項目をスタッフは見て、
人事のSNS運用にコストがかかっていたので、そこを改善してクリアしようと考え実施した内容になります。

職位ごとの評価基準の違い

評価項目は、現時点で8つの職位に分けられており、新人は”当たり前”とも言えるとても簡単なステップでクリアを楽しめるように、
ゲーム感覚で評価制度を取り入れられる工夫をしています。
例えば『仕事を引き継いで実行できた』など…。

 

また、オンボーディングではWill Can Must面談という『自身の人生の目標を見つける面談』を行い、それを達成するために必要なスキルを”オレコンの仕事でトレーニングしましょう”と伝えているので、個々の目標のために評価項目を達成していくというティール組織を実現しています。
スタッフは、職位ごとに徐々にステップアップできる内容の評価項目で、
一つずつクリアしていたらいつのまにか個人の目標に近づいているといったイメージです。

Will Can Mustについてはこちらの記事をご覧ください。

 

職位ごとに違うという点で、例えば10%改善という項目はそれぞれ以下のように変化します。

 

さらに採用部門の仕事で目標を表すと

■トレーニー(研修中):応募者対応などの作業スピードの改善
■パートナー:応募率の改善
■スペシャリスト:採用者数の改善
■プロフィットメーカー:採用者数を早く安く獲得する方法を考え採用コストを減らすこと

といった流れになります。
実際に、ティール組織として個々の目標に向かってオレコンWayを取り入れてから、

♦1万部以上の売上で、Amazonで1位の書籍を出版
♦ジュエリーショップを運営して年商1億円
♦バッグショップを起業して年商5億円

など、それぞれ個人の目標を達成したスタッフも存在しています。

おわりに

駆け足になってしまいましたが、私たちが実践して結果が出た評価制度の解説をまとめてみました。
「そこをもっと詳しく聞いてみたい」
「自社のこういう状況だと、どう落とし込めば良いか?」
と疑問に思われるところも多くあったと思います。
オレコンだけでなく、同じ方式をカスタムして実践している企業様の事例も沢山ありますので、お気軽にお声がけください。

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